うまく飲み込めないな。

さみしいな。

なんだっけ。

どうしたらいいんだっけ。。

子供の頃から聴いてたKANさん。
小学生の時、初めて旅に持っていった音楽はKANさん。

当時まだあった夜行列車で稚内駅を出発。
沈みこむ寝台とカーテンの向こう通路の灯りが妙に眩しくて眠れず、ずっと聴いてたカセットテープ。
家でも聴いてた曲だから、
心細い車内でも安心したのを
今でも覚えてる。

出会いは10年程前。
稚内駅で奇跡的にお会いしたところから。

その日KANさんは、スキマスイッチさんの全国ツアー稚内編を観にきていました。

その日SE-NOは、偶然にも稚内駅でライブでした。

遠巻きに、
「ん？え？…KANさんじゃない？」

KANさんは
稚内駅の看板前で
「わっかんな～い」ポーズの写真を撮りに来ていたそう。

兄と一緒に駆け寄り急に話しかけたのにもかかわらず、
(緊張して全然うまく話すことができなかった。)
少しだけライブを観ていただけたのでした。
なんて優しい方だろう。
その時そう思ったのでした。

しばらくしてからSTVラジオ局内でばったり再会し、
もう一度アタックチャンス。
(僕は兄の影でまた緊張してうまく話すことができなかった…)
当時、建設作業中だった稚内エビナイベントホールのお話をすると
「絶対稚内に歌いにいくよ！」と
約束してくれました。

ホールが完成し、
いよいよKANさんの全国ツアーに稚内エビナイベントホールも入れていただけました。
すごいことが起こった。
あの日、夜行列車でカセットテープで聴いていたKANさんが故郷の稚内に…しかもエビナホールに来る。

2015年、2016年、2018年とツアーで歌いに来ていただきました。

ホールの駐車場(外)でラジオ収録もしたこともあった。
稚内でKANさんが乗ってた車のカーナビ音声は勉強中ということで中国語だった。

2020年は残念ながらコロナで中止。
しばらく会えなくなってしまった。
ライブはできなくなってた期間も、何度かご飯に誘っていただき、
シャンパンチャンスして、
色々情報交換したり。

やっとツアーも再開した2022年12月に観に行ったZepp Sapporoでのライブ。
この日はひとりで観に行った。

圧巻。

色々起きた回でしたが、胸打たれたライブ。
いつもの芸術的なKANさんとはまた違い、
人間力のKANさんを観れた気がして。

ライブ終わりのご挨拶時、
少しの時間だったけど
なんだか沢山話した気がした。

「色々話したいからまた飲みながら話そう」
というKANさんの声がまだ聞こえてる。

今年5月。
STVラジオ「KANのロックボンソワ」の代打パーソナリティーでSE-NOで出演させていただいたのもまだ記憶に新しく。
兄弟でうまく番組が成り立つように
完璧な構成を組みたててくれてたのでした。

奇跡的にお会いして10年程。
小さい頃からずっと聴いてたKANさんと、少しでしたが一緒に過ごすことができて、夢のようでした。

話したい事が
まだまだ沢山ありました。
シャンパンチャンスの度に
徐々に自分から話せるようになってきてた気がしてたけど…

僕はいつもこう。

いつも少し遅い。

「摩守俊くんはギター背負ってカブで一人で色々廻ると良いよ」

というのは本当だったのかな。

KANさん。
今度会ったときは
もっともっと話したいです。
KANさんの音楽に触れられて
とても幸せでした。
これからもずっと大切にしていきます。

本当に本当にありがとうございました。

摩守俊